
ぶるぶるです。金融やお金に関する記事を書いています。
この記事は「3,000万円も持っていないのはバカだから。ちゃんと金融の勉強しなよ」という趣旨ではありません。
僕も3,000万円持っていません。
というか、20代30代の「資産形成層」と言われる若年層は「3,000万円用意しろ!」と言われても難しいですよね。
本記事の趣旨は

ので自力で何とかするしかなくなります。僕ら20代30代は、今のうちから勉強しときましょう、というものです。
目次(好きな章に飛べます)
証券会社の対応が変わる
1.プロからのアドバイスをもらえなくなる
金融資産を3,000万円持っていなければ、金融知識をつけるために勉強を始めておいたほうがいいです。
何故かといいますと、ある程度の金融資産を持っていない人は、今後はプロからのアドバイスをもらったり相談を受けることができなくなるからです。
ご承知の通り、将来の年金が不安定なことや、会社の倒産・リストラのリスクが誰にでも付きまとう中で、自分の将来の資産は自分で運用したり貯蓄したりしなければならない時代になってきていますよね。
政府に任せられないので、ぼく達は積立NISAを始めてみたり、小口の投資信託を買ったりします。
確定拠出年金なども、身近な運用でしょうか。
現状は、証券会社や銀行の窓口、職域に来て下さる証券会社の営業マンの方が、いろいろと親切にアドバイスしてくださったり、相談に乗ってくれますよね。
ところが、まもなくプロである証券会社や銀行員が、個人の運用について相談に乗ってくれない時代になります。
2.証券会社は富裕層に特化する
まもなくプロである証券会社や銀行員が、個人の運用について相談に乗ってくれない時代になります。
そのように変化していく背景をご紹介しますね。
下の図は、証券会社や銀行が相手にしている顧客のピラミッドを表しています。
資産金額は、證券会社や銀行リテール担当の方々にヒアリングした結果に基づいています。

現状は、金融資産1000万円くらいの「マスアッパー層」くらいまでは、証券会社や銀行の担当がついています。
また「普通の人」層であっても、例えば30万円くらいしか持っていかなくても証券会社の窓口で相談とアドバイスを受け、投資信託を買えますよね。
しかし、このところ証券会社の国内事業が苦境なのはご存知でしょうか。大手の野村證券や大和証券など、収益が明らかに下落している状況です。
※気になれば野村HDのIR情報を見てみてもいいかもしれません。
投資マーケットの悪化、ネット証券の台頭という苦しい状況の中、国内の一等地に構えた多くの店舗、高い人件費などが重くのしかかっているでしょう。
証券会社を取り巻く環境が非常に悪化しているので、コストとリターン構造の見直しに着手していると言われています。
悪い言い方をすれば、今後は末端の小口顧客まで相手にしていると、コストと全く見合わないんですね。
では、どのレベルの顧客までであれば、コストと見合うのかと言えば、おおよそ2,000万~3,000万円くらいではないかと言われています。
これはすでにこういう動きを進めている外銀の事例から割り出されたもののようです。
よって、3,000万円くらい入金できなければ、ぼく達は証券会社から「顧客」として見てもらえなくなります。
3.金がない人はどういう扱いを受けるのか
3,000万円くらい持っていかなければ、ぼく達は証券会社から「顧客」として見てもらえなくなります。
まず店頭に行っても相手にしてくれなくなります。
すでに多くの外銀では、証券口座を作るために最低金額を5000万円程度に設定していたりします。
口座すら作れないんです...
国内大手証券も、このモデルに近づきます。
3,000万円以下の場合、傘下のネット証券への誘導や、顧客移管が行われる可能性があります。
そして、対面では相手にしてもらえず、良くても電話です。
しかし、だいたいこういうコールセンターって、電話が混みあって繋がりませんよね(笑)
そうして、20代や30代の世代、比較的裕福でない層は、まともにつながらないテレコールや、ネット証券しか選択肢がなくなっていきます。
証券会社が相手にしてくれなくなった時は
4.ネット証券で商品を選ぶ難しさ
ネットでしか取引が出来なくなることに、若い世代はあまり抵抗がないかもしれません。
事実、ネット上で、数クリックで簡単に売り買いは出来ますからね。
ただし、適切な商品を選べるかという観点では、いかがでしょうか。
自分の投資経験、資産、目的や投資方針に合致している投資信託はどの商品なのか、すぐに分かりますでしょうか。
そもそも、「俺の投資方針って何だっけ?」という状態ではないでしょうか。
投資に不慣れだと、何を軸に決めて始めたらいいかすら分かりませんよね。
金融商品ってたくさんありますよね。
投資信託がいいのか、個別株がいいのか。
債券や国債、ファンドラップ、REITなどなど。

コモディティ?
イタリア国債ってかっこよさそうや!
くらいな知識だと、そもそも何をやっていいかすら分からないものです。
しかも、金融業界で働いていなければ、こういう知識がなくても当然なんです。
「ネット証券で、自分でいつでも買えるから便利だよね」
と思っていても、急に自分で考えろと言われると意外に難しいものです。
例えば、家電やスマホ、パソコンだって、いくらでもネットで買えます。
でも、説明見ても「結局どれがいいか分からん!」ということで、ぼくはヨドバシカメラとかに行ってしまいます。
5.日本人は金融リテラシーが低い
金融リテラシーという言葉があります。
金融についての知識や判断力のことを言います。金融庁が「最低限身に付けるべき4分野と15項目」を定義しています。
内容はともかく、日本人はアメリカやヨーロッパに比較して、この金融リテラシーがかなり低いという調査があります。
金融や運用、投資に関する教育を受けておらず、かつ生活の中にも溶け込んでいないんです。
しかし冒頭でも述べたように、自分の資産は自分で守り、運用していく必要がある時代です。
すでに大学を卒業してしまった方々であれば、もはや自力で勉強するしかありません。
やっていなくても、勉強していなくても、誰も助けてくれない冷たい時代になってきています。
自己責任の時代ですね。
(金があれば好きなだけアドバイスが受けられますが)
6.金がなくても勉強するには
では若い世代や、裕福でない層は、どのように勉強したらいいでしょうか。
まずは様々な書籍や金融関連の雑誌を読んでみるものいいでしょうけど、ぼくのおすすめは、ロボアドバイザーを使うことです。
ロボアドバイザーは、AIが自動で運用をしてくれるサービスにです。
勉強のために、なぜロボアドバイザーがいいかと言いますと、ロボアドバイザーは、自分の属性や資産背景、投資経験や方針などを決める手伝いをしてくれて、かつそれに合った投資ポートフォリオを組んでくれるんです。
資産額から鑑みて、取っていいリスクを見分けてくれますし、それに応じて適切に銘柄を組み合わせてくれるんです。
まずはロボアドバイザーが組んでくれたポートフォリオを参考にすることです。
どんな商品が組み込まれているのか、値動きやボラティリティがどのくらいかをチェックするだけで、かなり勉強になるはずです。
その上で、次回から自分で似たようなポートフォリオをネット証券を使って構築していく戦略です。
ネット証券に口座を作って、いきなり決め打ちで適当に投資信託や株を買うより、はるかに健全です。
ロボアドバイザーはウェルスナビや、THEO、楽天証券が有名です。
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