「分散投資」は投資の基本と言われます。
ですが、投資や運用の経験が少ないと、なかなかピンときませんよね。

なぜ分散投資はおすすめなの?
という疑問にお答えします。
「自分の資産は自分で運用する時代だ」っていうけど、資産運用ってわからないことだらけですよね。
それでも、正しい知識がないと、損失だけ被ってしまい「やらないほうがよかった...」という結果になってしまいます。
まずは、投資の基本中の基本である「分散投資」が実感として理解できるように解説します。
目次(好きな章に飛べます)
1.分散投資とは
分散投資は、運用や投資の鉄則だと言われています。
例えば100万円持っていて、それでトヨタだけの株を買うより、50万円トヨタの株を買い、50万円でソニーの社債を買うほうが安全だというものです。
金融の世界には「集中リスク」という言葉があります。
運用ポートフォリオが偏っていて「何か一つに集中」しているのは、非常にリスクであるという考え方です。
なぜなら、トヨタがもしデフォルトすれば、あなたは100万円全てを一気に失うからです。
こうならないように、リスクは分散しておくことが金融の世界の鉄則でして、
これが出来ていなければ、ただのギャンブルです。
2.分散投資がなぜよいのか
分散投資が感覚的に分かる面白いアンケートがありましたのでご紹介します。
アンケートは金融広報中央委員会「金融リテラシー調査(2016)」をもとにしています。

この投資に関して、だいたいの人は「投資をしない」を選択するそうです。
このアンケート結果は非常に面白いポイントが多いと感じました。
数学的には、この投資で受け取れる金額の"期待値"は10.5万円です。
数字上は、平均的に10.5万円受け取れるんですし、「投資する」という選択が明らかに合理的です。
ところが約7割の方が「投資しない」を選択するんですよね。
この選択は、数字上で見れば明らかに非合理的ではないでしょうか。AIだったら「投資する」を選択するかもしれませんよ。
人間が常に合理的な選択ではなく、いかに感情や不安、イメージに左右されながら行動しているかが分かります。
重要なポイントは、この選択は、「一度だけ」だから怖いんです。
10万円の投資を、100回に分けて1000円ずつの投資というアンケートに変えてみましょう。
アンケート
1000円を投資すると、50%の確率で1200円になり、50%の確率で900円になる。
これを100回繰り返す。
あなたは投資しますか?
実は100回に分ければ、この投資は「ほぼ間違いなくプラスになる」ことが分かります。
1回しかチャンスがないとすれば、「勝つ」か「負ける」かどっちかです。
しかし100回チャレンジすれば、だいたいは50回くらい勝つし、50回くらい負けるんです。

驚くべきことに、このケースでは実は100回のうち、34回しか勝たなくても、トータル収益はプラスになります。
34回×1,200円=40,800円
66回×900円=59,400円
計10万200円(200円のプラス)
50%の確率で当たるのに、それが100回中34回当たればいいんですよ?
だったら投資しますよね?
世の中は、実は回数を多くすれば、それだけ期待できる収益がブレがなくなるんです。
「回数を増やす」ということと、今回だと小分けにして「分散すること」と同じです。
一回だけだと、感覚的にも怖いですし、確かにその感覚は当たっているかもしれません。
でも、小分けにして分散すれば、勝てる見込みがグッと上がるのではないでしょうか。
このことが投資の世界で「分散投資がいい」とされる要因でもあるんです。
3.まとめ
いかがでしたか。
「分散投資が基本だ」とよく言われるけど、何となく腹落ちしていないという方は意外にも多い印象でしたので、本記事でご説明しました。
ぼく達が生きる今の日本は、自分で自分の資産を管理し運用していかねばならない時代です。
しっかりした知識で、自分の資産を守ってくださいね。
おわり